<田原本から大和高田へ環濠集落を歩く>
○保津環濠集落
濠は汚水で淀んでいる。
下水道整備とともに暗渠化が進んでいる。
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○ 平野池、十六面池
隣接する池(写真は平野池)のそばでは高架道路が建設中で、
完成すれば景観も変わりそうだ。
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○飛鳥川・こむろ橋
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○曽我川・橋上(はしあがり)橋
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○百済寺
古代には曽我川は百済(くだら)川と呼ばれていた。
『日本書紀』には舒明天皇時代に百済大寺に九重塔(ここのこしのたふ)が建てられた、と記されている。
現在の三重塔は鎌倉中期の作とされている。
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○与楽寺(ようらくじ)
弘法大師像が祀られている。
隣接する広場には弘法大師が梵字の「ウン」を模って掘った、
と伝えられる梵字池(ぼんじいけ)がある。
水辺には弘法大師が座した「修行石」(写真右)がある。
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○古寺環濠集落
案内板のある濠跡は池のように広い。
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○南郷環濠集落
中世には七垣内(七つの集落)を防御する複合環濠集落だった。
近世には灌漑用水に利用され、現在は五垣内に残っている。
「水緑景観モデル事業」として下水道整備で汚水の流入防止し、雨水の浸水対策や魚やホタルが棲め、人が憩える親水空間に整備されている。
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○大塚池、柏手池、南郷池
高田川・新そらつ橋を渡るとため池が南へ連なっている。
柏手池(写真)は遊歩道が整備されている。
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○磐園陵墓参考地
濠には冬鳥がいる。
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○古池、下池(大和高田市有井)
古池と下池(写真)のある有井は
正行寺と集落を囲む二重の環濠集落だった。
案内板はなく、それらしい水路が北東にある。
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○有井の弘法井戸
弘法大師が掘ったと伝えられる井戸が磐園小学校の西南角にある。
蓋がされた井戸の中を覗き込むと水を湛えていた。
小さなお堂に安置される大師像とともに地域住民に見守られているようだ。
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○高田川・有井橋
南北2kmの川堤が桜並木となる。
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○旧高田川・「大橋」の親柱(大和高田市北本町)
旧高田川(花内川)の「大橋」の親柱と古地図がある。
東中から神楽にかけての旧川筋は大きく蛇行する氾濫地だった。
それで昭和7年に直線化する川筋に付替える工事が始まった。
戦後その川跡を整備したのが中央道路で、
中央陸橋の下からJR線の地下を潜っていく。
(ポイント)
紹介したほかにもルート上にかつての環濠集落がある。
田原本町の薬王寺、大網もそうらしい。
濠跡らしいものがあっても汚水の流れるただの排水路のようでもある。
そもそも中世の防御の役割から灌漑用水、消防用水などに用途転換されてきた。
そして最近では汚水が流れ込み荒れ果てていった。
下水道の整備で住民の保全への意欲がなければ残すのも難しいようだ。
詳細な地図を見ながら時間をかけて集落ごとに巡るのもいい。