<山の辺の道(天理〜桜井)>
○石上(いそのかみ)神宮
境内の鏡池に天然記念物に指定されているワタカ(コイ科で体長約30cm)が生息している。
奈良では東大寺の鏡池にもいる。
主に琵琶湖・淀川水系のワンドに生息している。
外来魚の流入で在来種が危機に瀕しており、そのためにも貴重だ。
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○永久寺跡
そばにある会員制の釣池から奈良盆地を見下ろす眺望がいい。
春には堤に桜木がある。
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○夜都伎(よとぎ)神社
そばにあるため池の背後の山並みがいい。
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○竹之内環濠集落
奈良盆地に多く残る環濠集落の中では最も高地(標高約10m)にある。
集落を防御する環濠としての役割から灌漑用水として利用され、今日までその一部が残った。
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○ 萱生(かよう)環濠集落
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○長岳寺
広い境内にある放生池に映える紅葉が美しい。
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○崇神(すじん)天皇陵
冬には濠に冬鳥が飛来するそうだ。
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○水車跡のある民家
木塀に残る水車の軸受けと石組みがその面影を残している。
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○ 水車庵
小型の水車二基が導水されて回っている。
小屋の中にある大型の水車でかつてはそうめんの原料となる小麦の粉を挽いていたようだ。
「車谷」という地名にみられるように谷水を利用した水車が多くあった。
またその水は巻向川へと注ぎ、肥沃な扇状地で小麦を育てた。
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○ 玄賓庵(げんびんあん)
三体の石仏が並び、谷水が滴り落ちる滝行場がそばにある。
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○ 龍神神社
池の中央に八大竜王弁財天が祀られている。
深閑とした堤から見ると、今にも昇竜しそうな雰囲気が漂っている。
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大神神社の御神体である三輪山の湧水で、古来より万病に効くといわれている。
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○ 平等寺
聖徳太子創建と伝えられている。
ハスが育つ小さな池が「仏の国」の雰囲気を漂わせている。
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古代、この辺りに渡来人が来た船着場があって日本最古とされる市場で栄えた。
(ポイント)
山間地からの谷水を集めたため池が多い。
少雨の奈良盆地では貴重なかんがい用水になった。
古道沿いにはミカン畑が点在し、
秋になると100円の無人販売店が並んで「食欲の秋」をそそる。