<橿原神宮から八木へ大和三山をめぐる>
○久米寺
「弘法大師石」のそばに「閼伽」という刻印が残る枯井戸がある。
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○深田池
奈良時代に築造されたといわれている。
池にはスイレンが咲き、カメやコイがいる。
周辺の畝傍山や橿原神宮の豊かな森とともに野鳥の楽園になっている。
平成になってデッキや桟橋を備えた親水護岸に整備されて人の楽園にもなった。
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○畝傍山(199m)
西麓には畝火山口神社が鎮座し、小さなため池がある。
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○高取川・慈明寺橋
高取山を水源とし、この付近の護岸はコンクリート三面張りだ。
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○大師堂
「お杖の水」ともいわれ、弘法大師が杖で突いて湧出させたと伝えられている。
畝傍山周辺に掘られた「七ツ井戸」で唯一現存するものとされている。
現在はパイプで導水された水が六角形の井戸にわずかに流れ出している。
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○神武天皇陵
深閑とした陵内に川が流れている。
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○飛鳥川・新河原橋
橋を渡って左方に下った所の「出水公園」(飛騨町)に、かつて町を潤した「出水の井戸」の趣を残した手押しポンプがある。
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○天香久山
山頂(152m)には小さな社が二つ並んでいる。
左側が国土を治める神を祀った国常立(くにとこたち)神社、右側が水神を祀った高おかみ神社だ。
右の祠の前には水の入った壺が埋められているそうだ。
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○万葉の森
万葉集で詠われた植物などが植栽されている。
水辺ゾーンもある。
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○古池
山麓にある深閑としたため池。
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○畝尾都多本神社(うねびつたもと)神社
社殿の背後にある祠の中の浅井戸を御神体としているそうだ。
哭沢神社ともいわれ、命乞いの神とされる泣澤売神が祀られている。
本居宣長の古事記伝によると、澤女は語源的に雨に通ずる水神とされている。
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○藤原宮跡
現在は草に覆われて確認できないが、『万葉集』にある「藤原御井の歌」の井戸があるそうだ。
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○醍醐池
堤にはツツジが咲いていた。
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○醍醐町環濠集落跡
北西部に環濠跡と石の渡り橋がある。(写真左)
藤原宮の北西辺にあった海犬養門趾の礎石と伝わる巨石が水路内にある。(写真右)
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○耳成山(139m)
南麓の耳成山公園に古池がある。
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○耳無井(大師井)
弘法大師が掘ったといわれている。
『大和名所図会』には北西山麓に耳無池(恋池)が記されているそうだ。
小堂を祀った屋形に守られた井戸の蓋をとると、豊かな水を湛えていた。
犬の散歩帰りの住民らに利用されていた。
しかし世話をしていた人が高齢化して、荒れてきているそうだ。
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○米川
耳成山の北東山麓を回るように流れている。
(ポイント)
国の名勝に指定されることになっている大和三山は、こんもりした自然豊かな低山で、周辺には水にまつわる史跡も多い。
『万葉集』にも多く詠われており、その頃を想像しながら歩いてはいかが。